第11回 児童相談所長との意見交換会
日時 : 2020年9月25日(金) 10:00~12:00⦆
場所 : 埼玉県浦和合同庁舎別館A会議室
埼玉県里親会は、平成26年より児童福祉の専門機関である児童相談所との連携を深めるために、毎年県内の7カ所にある児童相談所長と意見交換会を開催しております。今回で11回目を迎えました。コロナ禍のもと社会的養育が必要な子どもたちのために心を一つにして力を合わせられるよう活発な意見が交換されました。
埼玉県里親会からの報告
・コロナ禍での活動について
新型コロナの為、夏レクや研修会ができず里親会の活動も制限せざるを得ない状況だが、その中で里親しっかりサポート事業については新型コロナ対応を行いながら進めている。
・自民党・公明党への要望
委託不調時等の支援、里子の自立へ向けての支援、弁護士費用の助成などを要望した。
里親しっかりサポート事業について
・リモート支援も取り入れたが最近は対面での支援になっている。
・支援は児相からの推薦がないとできず、周知してもらいたい。
・中高生を急に受けた方は埼玉県独自の助成や入試方法のアドバイスもあるため特に支援が必要と思われる。
県里親会入会の状況
・中央児相では、新規里親登録が終わった時に里親会の説明と里親しっかりサポートの宣伝・PRも行っている。
・直接話す機会がないと里親会のメリット等を伝えるのが難しい。
参加者からの質問
Q.特養の制度が変わったが、児相で対応を変えている部分があるか?
A.今のところ特に対応を変えてはいません。
Q.大学や専門学校へ進む制度が非常に整って来たが、措置延長は必ずしてもらえるか?
A.措置延長については、大学進学後も里親からの支援が必要かなど個々に判断します。
コロナ禍の2 0 2 0 年を振り返って
出席した役員より
新型コロナが拡大し、乳児院で委託に向けた交流が開始できない状況の中で、児相と乳児院から、0歳5か月の男児を自分が一旦受託し、我が家で委託予定の里親さんと交流する方法を提案された。
自分も里子と里親の関係は一日も早く築かれる方が良いと常々考えていたので、役に立つのであればと引き受けた。当初は、私と里子の関係が落ち着いてから里親さんに通ってもらうプランであったが、一日も早く里子が里親さんを「特別な人」と思って欲しかったので、自分から提案し、委託翌日から里親さんに通っていただいた。ほぼ毎日、長いときは9時間くらい交流してもらい、里親さんに入浴の実地指導を行ったり、離乳食作りなど日常的なことを体験していただいた。
里子も毎日里親さんと会うことでどんどん懐いていき「この人は特別な人」という意識が芽生え、里親さんも里子と離れがたくなりとてもいい関係が築け、無事に里親さんへの委託と繋ぐことができた。
子どもたちの最善の利益を考えると一日も早く親子関係を繋いでいくことなんだろうなと思う。この時期ベテラン里親さんの出番だと思う。
南はなみずき会 F.Oさん
出席した広報委員より
今回、広報委員として初めて意見交換会に参加しました。コロナ禍のもと、子どもを持つ身の里親としては、児童相談所の研修会やレクなど中止になったところもあるため、交流や委託の情報が少なく、気になっている方も多いと思います。各児童相談所長の状況報告では、毎週のように面会交流をしていた里親子が月に一回ビニールカーテン越しにでしか会えない状況になっており、交流の方法が大きな課題になっていることが分かりました。
また、施設の職員はプライベートの行動も含め、決まった外出先にしか行かないよう徹底するなど、たいへん苦労されているようです。このような中でも委託を進めるため、前もってベテラン里親に子どもを預け、そこに新しい里親が通う形で新規委託につながった体験談はとても感動しました。これからも子ども達にとって、よりよい方法を見つけ、工夫していただけたらと思います。
所沢里親会 K.Sさん