埼玉里親会

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2018年11月05日

未委託里親さんへの支援を経験して

保角美代 実行委員長
お子さんが2歳弱で赤ちゃんから委託を受けて育てているお宅に1回、5歳のお子さんを養育しているお宅に1回、それぞれ別々の未委託里親さんに同行して訪問しました。2歳弱のお子さんのお宅に行った時は、最初緊張して来られた未委託の里父さんと里母さんが、お子さんを介してどんどんお顔も柔らかくなってきて、お子さんを抱っこしたりして、最後にはガラッと里父さんのお顔が変わったのを拝見しました。施設のお子さんを抱っこしているのと、またちょっと違うニュアンスがあり、かけがえのない体験だったんじゃないかと思います。また5歳のお子さんのところに行った時は、本当に養育中の里母さんがたくましく、「子どもは豪勢な食事よりも、大好きなものをたくさん食べさせてあげてね」というようなお話をしてくださり、未委託里親さんも「ああ、それでいいんですね」と、どんどん緊張がほどけていったと思います。大それたことじゃない、ちょっとしたことを先輩里親のお宅に行って気兼ねなく聞けて、接することができるのは、この事業の意図だなって思います。今は未委託でも、これから切れ目なく交流中、委託直後に渡って支援ができる、まず第一歩になったと思っております。

嶋﨑里美 エリアリーダー
先日、2組の未委託里親さんが我が家を訪問してくださいました。
受託前、受託してから現在に至るまでのエピソードを話していたら、あっという間に2時間が過ぎていました。我が家の息子たちは、小さいころ1部屋で一緒に過ごしていましたが、成長に合わせて1部屋を2部屋にリフォームしたので、実際に見ていただきました。「もう里親をやめたい」と思ったときはありますか?とか里母は仕事を辞めないといけませんか?などの質問がありました。終始、皆さんとても真剣に話を聞いてくださいました。

石井佐智子 里親トレーナー
1歳前に養育を始めて、今2歳半のお子さんを育てている若い里親家庭のところに未委託里親さんをご案内しました。お子さんはとてもリラックスしていて、未委託里親さんを迎え入れてくれました。お子さんは初めのうちは未委託の里母さんと遊んでいたのですが、途中から、「おじちゃんも遊ぼう」と言って、未委託の里父さんに声をかけました。すると、背筋がピシッとしていた里父さんがだんだん背中を丸めて、お子さんと視線を合わせるようになって、コミュニケーションが自然にできるようになり、あっという間に5時間経ってしまいました。子育て中の里親さんは、委託直後からの育児記録や、お子さんが大好きな絵本なども見せてくださいました。未委託里親さんにとっては、かけがえのない体験だったと思います。未委託里親の方の不安に対して、小さいお子さんを受託している里母さんや里父さんが説明すると、その不安がパッと消える感じを横で拝見しました。次に、家庭生活の経験がほとんどない男児を16歳から20歳まで養育された里親宅に3組の未委託里親さんをお連れしました。実子との葛藤やバイト先でのトラブル等があったものの、今では実家のように頼りにして自分で選んだ仕事を続けているお話から、里親夫妻の度量の大きさや社会的養育の本質を吸収していただきました。今回の事業の意義というのが、やっぱりOJTにあるなと感じました。

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