全国里親会　河内美舟会長からのメッセージ

公益財団法人全国里親会
会員の皆さま

ウクライナ被災のこどもたち家族についてのメッセージ

全国里親会会員のみなさまにおかれましては、桃花早春の折、柔らかな陽射しが心地良い今日、益々里親活動にご活躍のこととお歓び申し上げます。
平素は全国里親会運営のためにご理解・ご協力を頂きありがとうございます。

ロシアのプーチン大統領は本年2月21日、隣国ウクライナ東部の親ロシア地域の「独立」を一方的に承認し、24日にはウクライナへの軍事侵攻に踏み切りました。
現地では毎日のように軍事施設への攻撃に加えて、子どもを含む民間人にも多くの負傷者や死者が続出しています。胸が痛みます。

子どもたちに寄り添い、未来への歩みを支える活動を続けている私たち里親は、このように罪もない子どもたちの尊い命が数多く奪われていくことを容認できません。
この事態を深く憂慮し、被害の拡大を防ぐため、対話と交渉による平和的解決が図られ、ウクライナに一刻も早く平穏な日常が回復することを心より強く望みます。
そして各地でこの事態に心を痛め、反対の声を上げる多くの方々の心に寄り添いたいと思います。

里親のみなさまの中には、ウクライナで起こっていることをどのように子どもに伝えるべきか、悩まれている方も多いかと存じます。
また、日々映しだされる画像の影響を心配される方もいらっしゃるでしょう。

どうぞ、お子さまに安心を与えてあげてください。話題を避けると、子どもたちは余計に恐怖を感じる、ということもあるようです。
子どもたちがウクライナで起こっていることを心配していたら、多くの子どもが列車などで安全な他の国に移っていることや、残っている子どもも防空壕などを利用してミサイルの攻撃を避けていることを伝えてあげてください。さらに、日本で暮らす私たち家族にすぐに影響がある状況ではないことを伝えることも、子どもたちの安心につながるでしょう。

一方、里親さん夫々に、想像を絶する軍事侵攻の映像を目の当たりにして遠く離れた戦争の被災地の悲惨な状況に憂えていらっしゃるのではないでしょうか。
可能でしたら、里親さん同士で気持ちを伝えあい、お互いに傾聴することで、癒しの機会をお持ちいただけたら幸いです。
皆様におかれましては、こどもたちを育む日々に優しい心・温かい心・ふれあう心を分かち合うことの大切さを、世の中安穏のために、こどもたちに、そしてあの人に、この人にお伝えされては如何でしょうか。

公益財団法人全国里親会
会長河内美舟