普通養子・特別養子

普通養子・特別養子

里親制度と密接な関係があるものとして養子縁組制度があります。実際、一定期間里親として子どもを養育し、その後養子縁組するという里親も多く、里親希望者の7、8割が養子縁組希望者ともいわれています。
しかしながら、養育里親、養子縁組里親などその呼び方の問題もあり一部では混同されている場合があるようです。里親制度も養子縁組制度も、家庭で育つことができない子どもを自らの家庭において養育するという点では、子どもたちの福祉にとって大切な役割を担う制度ですが、里親制度は児童福祉法に規定される子どものための制度として、養子縁組制度は法律的に”親子関係を成立させる”民法上の制度として、それぞれの考え方に基づく別の制度です。
(注)養子縁組・特別養子縁組をするのに必ず里親登録が必要ということではありません。個人的に縁組を成立させる方もいますし、また養子縁組を斡旋している団体もあります。あくまでも里親が養育する子どもは、都道府県知事から養育の委託を受けた児童であり、法律的な親子関係はそこには存在しません。

養子縁組には「養子縁組」と「特別養子縁組」があります。「養子縁組」は養親と養子の当事者間の契約で成立する養親子関係(ただし、未成年者を養子にする場合は家庭裁判所の許可が必要)であり、「特別養子縁組」は、養親となる者の請求により、実父母及びその血族との親族関係が終了する養親子関係をいいます。
一般的な「養子縁組」は、明文上制限がなく非常に幅広い目的のために利用できる制度になっています。そのため、親としての責任や権利は養親に移りますが、一方で実親との親族関係(相続権や扶養の義務)が継続されることや戸籍上に「養子」と記載されること、あるいはいつでも離縁できることなど、場合によっては子どもの利益(子どもの福祉)にならないような点も見受けられます。

その点、「特別養子縁組」は、「父母による養子となる者の監護が著しく困難又は不適当であること、その他特別の事情がある場合において、子の利益のため特に必要があるとき(民法817条の7)」、つまり実の親に養育されるよりも養親に養育される方が子どもの福祉に適うと家庭裁判所が判断した場合成立が認められ、戸籍上も「子」として実子と変わりなく記載されることや、養親から離縁を申し出ることができないなど、いうなれば、より子どもの視点にたった養子縁組ということができます。なお、「特別養子縁組」の場合、未成熟の子を実子と同じように養育するという制度の趣旨から養子の年齢制限(原則6歳未満)が設けられています。